疾風

使用キット 1/48 ハセガワ 中島 キ84-I 四式戦闘機 疾風
使用パーツ ファインモールド 日本陸軍機用ピトー管セット
参考資料 ・エアロディテール24 中島 四式戦闘機「疾風」
・世界の傑作機No.19 陸軍 四式戦闘機「疾風」
・スケールアヴィエーション Vol.9
完成日 2004年12月30日 製作記はこちら

昭和19年3月に正式採用された疾風は「大東亜決戦号」と銘打たれて最優先で生産され、終戦まで3,499機が生産された。
設計は大変優秀で、バランスが取れていてP−51などに対して互角以上の戦闘をした。しかし、量産に入り材質、工作技術の低下、特にエンジンの不調に悩まされ稼働率が低く期待通りの活躍はできなかった。
ハ−45(誉)は18気筒で1860馬力というコンパクトにまとめれれたエンジンだがそのぶん設計が複雑になり、燃料もハイオクタンを使って初めて性能が発揮されるものであった。整備性も悪かったらしい。
戦後、アメリカ軍が評価試験行い、疾風は「第二次世界大戦における日本最優秀戦闘機」と評価された。オクタン価の高い燃料を使い時速689km/hを記録し溜飲を下げた。言い換えれば、ハイオクタンの燃料、生産品質と材質の向上があれば本機はカタログスペックどおりの実力を発揮できたはずである。だが当時の日本においてそれらは望むべくもなったのである。

■はじめに
ジェット機よりはレシプロ機、はやり日本人ですから日本機は特に好きです。疾風はその中でも上位ランクされる機体ですから、製作にも気合が入ろうというものです。キットはハセガワ入魂の決定版といえる1/48。ディテールもすばらしく素組みで十分。というか、飛行機でハードな工作したことないんですけどね。

■製作
手を加えるとこなんてほとんどありません。上級者であれば全身リベット打ちとかするんでしょうが根性無い私には到底無理な話です。
コクピットは部品が多い分、非常によくできています。レジン製の別売りなんて必要ないくらいです。シートベルトもちゃんとモールドされてますから気にならなければエッチングにしなくてもいいです。私は気にならなかったのでそのまま塗装で済ませました。胴体部の接続ダボを削っておけば胴体部を接着した後コクピットを組み込めます。何かと便利なので私はそうしました。
カウリングは抜きの都合上、モールドが甘くなっているところがあるのでケガキ針等で彫り直してます。プロペラはポリキャップ接続で完成後回して遊ぶことができますが、若干ぐらぐらしますので接着して固定してしまってもいいでしょう。エンジンは完成後ほとんど見えなくなるので、コード類の追加はしませんでした。排気管は小さいドリルを使って開口しておきます。ちょっと手間がかかりますが、やるのとやらないのとでは大違いだと思いますので、ぜひやってみてください。
主翼の接着は、きっちりしましょう。わたしは流し込み接着剤でがっちり取付けました。接続のラインは実機どおりですので注意してください。主翼と胴体のラインがちょいと合わなかったのでプラ板をかませて主翼のふくらみを調整しました。ピトー管は折れるとこまるのでファインモールド製のものに交換します。
フラップの取付けは接着面積が少なく、ダボの合いが悪いので調整しました。真鍮線埋め込めばよかったのかもしれません。水平尾翼は左右はめ合わせなので、へたることなく取付けられます。すこし固いですけどね。
着陸灯の透明パーツはすり合わせを十分にしないと入りません。しかも割れやすいので注意しましょう。わたしは1個割りました。ついでに翼端灯も透明なのはいいけれどとんでもないくらい小さいパーツなので丁寧に処理しないと飛んでいって行方不明になります。接着にはGクリアーを使ってます。塗装後取付けるパーツはみなこの接着剤を使ってます。透明ですしはみ出しもエナメルシンナーで拭けばきれいに落ちますから便利です。
胴体はアンテナ線を追加したのみ。水平尾翼に行くアンテナ線はめんどくさそうだったので省略しました。胴体下部のパネルラインが無いので彫りなおします。その部分の合わせ目はきちんと消しておきましょう。前部キャノピーは接着して合わせ目を消すのが正解です。わたしは忘れていました。それ
なりにごまかそうとしましたが、ラインを消すまでにはいたりませんでした。ここが最大の失敗ですね。
主脚には0.2mmの銅線でブレーキパイプを追加してあります。タイヤはノーマルと自重変形と2つ用意されてますが後者の方を使用しました。

■塗装・デカール
今回はいつもの戦車塗りを飛行機でやってみました。まずセミグロスブラックで真っ黒にしてしまいます。その後、パネルラインにうっすらブラックが残るように胴体色を立ち上げていきます。胴体色は指定どおり濃緑色(中島系)と灰緑色ですが、下地が黒なのでホワイトを入れて明るくしました。警戒帯はでカールは貼れそうも無いので、塗装で仕上げてます。日本機はイギリス機に比べると塗りわけが楽でいいです。その分地味だという声もありそうですが、色が少ないためのっぺりしてしまうので逆に塗装は難しいと思います。
キャノピーのマスキングはバードマン企画のシートを使いました。そのままではなく、コピーしたものにマスキングテープを貼り切り出して貼り付けます。このシートがあるおかげでフレームの多い日本機を作るのも苦にならないですね。これがあるからこそ製作している・・・ともいえるのですが。
コクピットの青竹色も黒から立ち上げてます。この青竹色、シルバー系なので隠ぺい力が高いのかと思いきやぜんぜんそうではなくかなり吹き付けないときちんと色がついてくれませんでした。細かい塗りわけはモデラーズハンドブックを参考にしてます。あと、ウオッシングとかドライブラシも施してあります。計器盤はデカールで。マークソフターで思いっきりなじませてあります。わたしが塗り分けするより、多分きれいに仕上がったと思います。ただ、このコクピット組み込むとあまり見せません。ちょっと悲しいですけどね。
エンジンも指定どおり。エンジン本体はブラックにクロームシルバーでドライブラシしてます。排気管は黒鉄色にカッパーを混ぜて塗装した後、艶を消しました。なかなかいい感じになったと思います。
デカールはエアロマスターと使いました。マーキングは飛行第51戦隊長 池田忠雄大尉機となっております。図案化された51の数字に惹かれてこれにしました。さすがは海外印刷のデカール、白の発色は国産と比べ物にならないですね。ただ、国産と比べると固いのでなかなかなじんでくれません。主翼の日の丸は結局だめだったので、カットした後なじませてタッチアップしています。前回よりはリカバリーを含めて多少上達したように思いますが、まだまだだなぁと痛感しました。
墨入れは結構大胆にパネルライン周りのウォッシングも兼ねてやりました。デカールもあまりに発色がよく浮いてしまうのでつや消しクリアーを拭いてからウォッシングして少しトーンダウンさせまてます。

■最後に
久々に飛行機を作りました。まずまず満足の行くものが作れたと思います。もうちょっと定期的に作って腕を上げていきたいですね。
資料本を読んで、知覧に展示してある疾風がいかに数奇な運命をたどったか知ってちょっと悲しくなりました。アメリカで飛べるまで復元され日本人に渡されたのにその後の保存が悪く二度と飛べなくなってしまっていたとは。非常に残念に思うと同時に怒りすら覚えます。もし今でも飛べたのであれば、零戦とのランデブー飛行が見れたのになぁと・・・・。